Luffy(欧州/28位、欧州地域代表枠)
昨年は欧州ファイナルで日本のブラジル兄弟を歓喜させ(何書いてるか分からない)、CCでマゴさんと当たりまくる因縁の相手としても日本で知られるフランスのミカ使い。
もちろん格ゲー史を知る人たちにとっては、EVO2014でボンちゃんを倒し欧州初のSF部門覇者となったSF4のローズ使いでもあります。
欧州の格ゲーマーとして認知されRed Bull アスリートにもなり、SFVシーンでは欠かせない存在となりました。
そんな中、今年は変わらずミカを使い続けながらも結果を残せませんでした。しかし、ベテランが知るツアー終盤での追い込みの重要性。アジアファイナル5位、南米ファイナル2位、北米ファイナル17位など、終盤で555ポイントを乗せて欧州地域代表に何とか入りました。
しかし、よりにもよって1回戦の相手はミカを知り尽くしているふ~ど選手。ラウンド終盤できっちりジャイスイ(ジャイアントスイング)で相手を仕留めるのが持ち味のルフィ選手ですが、はたしてふ~ど選手には通用するのか?
Kichipa-mu(アジア/29位、アジア地域代表枠)
孤高のザンギエフ使いがついに世界の舞台に!
グラフを見ると分かりますが、今年のCPTには株式会社AZによるスポットスポンサードでEVOに参戦が初。そのEVOでTOP8の壇上に上がり7位という快挙を成し遂げます。
以降、通期スポンサードを受けることになりCPT2019後半の台風の目、文字通りサイクロンとなります。
グラフを見れば分かるとおり、後半だけで怒涛の荒稼ぎで880ポイント! CPTを最初から周っていれば文句なしの結果を残したでしょう。そして、これをザンギエフという板橋ザンギエフ選手以外に使用する主要選手がいないキャラクターで貫き通したことがあまりにカッコよすぎます。
CPTのシーンで特に印象深かったのが、あのときど選手の豪鬼を対戦の度に吸い込んでは回し地面に突き刺し続けたこと。そして調整したわけでもないのにCC2019の1回戦もこの組み合わせとなりました。
相性だけで言えば、間違いなくキチパーム選手にとって僥倖です。しかし、ときど選手が対策をしないわけがなく、「格ゲーは宿題を与えられた方が有利」という格言からも、今まで通りに反応の良さと択を通す太さで勝てるかは未知数です。
Smug(北米/31位、北米地域代表枠)
グローバルポイントは685とボーダーには遠く及びませんでしたが、他の北米選手の活躍で幸運にも地域代表枠を獲得しました。
今年はランキング大会での優勝が1回ありつつも、それ以外ではプレミア5位1回が最高ポイントと苦労しました。使用キャラクターはバイソン(ボクサー)とG。今年のCPTシーンで活躍するには及びませんでした。
しかし、プレイヤーとしては実力十分でCC2017にも出場済み。1回戦の対戦相手であるボンちゃんは、配信内での発言ではキャラ相性からもかなりSmugを嫌がっていました。
Punk選手相手などにコミカルな態度を良く見せる、われわれ日本人がイメージするようないかにも陽気なアメリカ人ではありますが、本命の一人であるボンちゃんを喰ってやろうと虎視眈々と隙をうかがっているに違いありません。
Zenith(南米/45位、南米地域代表枠)
MenaRD、Caba選手が不調でグローバルポイント枠での出場が絶望的だった南米地域。もはや南米地域決勝の優勝者だけがCC出場となるのは明らかな状況でした。
その南米地域決勝First Attack 2019ではLILO是空&バイソン、Pikoroベガ、MenaRDバーディー、ルーザーズのPikoroベガを破り優勝、南米地域代表となりました。
その試合内容はVトリガー発動後のビットを使用したコンボはsako選手に遠く及びませんが、通常時のスフィアを活かした立ち回りと確実にヒットさせるCAは秀でたものでした。EVO以外は南米大会にしか参加せずに45位、MenaRDやPikoro選手を破っての代表なので他地域の選手に劣っているとは言えません。CC2019の1回戦はPUNK選手ですが、スフィアを使った冷たい立ち回りで一矢報いることも夢ではないでしょう。
以上が、LCQを除いたCC2019参加31名になります。
LCQ(当日最終予選)に参加する日本人選手
惜しくもCC2019に参加を確定できず、LCQに周った日本人選手も何人かご紹介します。
Irabashi Zangief(アジア/30位)
アジア地域代表枠でCC出場となったキチパーム選手とは50ポイント差。グラフを見れば分かるとおり序盤での長期低迷が致命傷となったと言えるでしょう。
シーズン当初は中パンチョップなどバフされたと見られたザンギエフを復活させ、Vトリガーゲージがナーフされたアビゲイルとの二刀流で臨みました。
しかし、そのザンギエフをメインに使用したのが勝利に結びつかず、大会での早期敗退が続きます。結果が残せるようになったのが、アビゲイルのVトリガー2「ハイブリッドチャージ」を使った戦略が固まり、アビゲイルの使用が増えた頃からでした。
グラフを見るとCEO 2019から急激に上昇しており、本当にツアー前半の不調が悔やまれます。
しかし、LCQ参加者ではグローバルポイント最上位でトーナメントシード対象なのは確実です※。ここぞという大会に照準を合わせて結果を残すのは、昨年のCC2018準優勝が証明済みです。
あの(ビジネス)ライバルのネモ選手もCC2017ではLCQ決勝であのInfitrationを破って32番目の本戦出場を成し遂げました。今後のストーリーを充実させるためにも(?)板橋ザンギエフ選手には是非LCQを勝ちあがって欲しいものです。
※と思いきや、2019/12/9現在のトーナメント表では1回戦にMOV選手で他選手がシード、同プールにストーム久保選手や稲葉選手もいる「?」な状態。正式に参加が締め切られた後に、正しく調整されたトーナメント表が公開されるでしょう。
Moke(アジア/33位)
最終的なグローバルポイントは610ポイント。キチパーム選手や板橋ザンギエフ選手がグローバルポイント枠に入れば、アジア地域代表枠に滑り込めた立ち位置でした。
もけ選手も何より痛かったのが中盤までの極度の低迷です。7月のGame Overで9位になるまで、たった15ポイントと低迷していました。
その後はCeltic Throwdownでの4位160ポイントが最高で、EVO/アジアプレミア/北米ファイナルのスーパープレミアで20/40/80ポイントしか取れなかったのが痛かったとも言えます。
スポンサーもPONOS(社員兼プロゲーマー)→RRQ→HIVE(北米ファイナルスポット)と変わり、今回のLCQにはクラウドファンディングで参加するという胸が熱くなる展開。TOPANGA配信の勝ちたがりメンバーとなってファンも広がり、2017年にはEVO5位、CC4位と結果を残したシンデレラボーイの復活に多くのファンが期待しています。
ryusei(アジア/37位)
sako選手と共にFAV gamingに所属する、かつてEVO2017のBB部門で覇者となった若手と呼ぶには実力があり過ぎるプロプレイヤーで使用キャラクターはユリアンです。
CPT2019ではsako選手と共に多くの大会に参加し、Problem Xやガチくん、MenaRDなど強豪選手を倒すなど、プロ1年目にして早くも頭角を現しました。
終了時点で485ポイント、ツアー前半でもう少し稼げていれば自力のグローバルポイント枠入りもあったかもしれません。しかし、その期待できる伸びしろはあまりに大きく、sako選手やakikiさん、FAV gamingや周囲のプロゲーマーたちのサポートもあり、プロゲーマーとしてだけでなく人間としての成長も垣間見えて応援したくなる青年です。
ユリアンを操る地上戦の立ち合いの上手さや大胆な試合運びにも注目ですが、一度配信やSNSで本人を見れば彼の“眼”にも刮目せざるを得ません。その表情豊かな“眼力”もぜひ確かめてみてください。
Shuto(アジア/54位)
元プレイヤー名“あんまん”の若きユリアン使い。2018年はSCARZユースの一員として水派・ズミ選手と共にCPTをはじめとしたSFVの大会に参加していました。SCARZユース解散以降の2019年は日本テレビ系列のe-sportsチーム「AXIZ」に所属し、プレイヤー名を「シュート」に一新してアジア圏の主要なプレミア大会に参加、日本のStreet Fighter Leagueにもドラフトで選ばれて活躍しています。
何より記憶に新しいのは、アジアプレミアで壇上のTOP8に入り、そのTOP8の1回戦はときど選手を破って5位入賞を果たしたところです。
まだCPTツアーを転戦していない存在ですが、彼の反応と勝負強さは日本のプロプレイヤーたちもすでに認めています。そのユリアンを駆使した爆発力とエイジスリフレクターによる逆転力で、LCQのラストスタンディングマンになっている可能性は十分にあります。
以上、LCQ参加の日本人選手4名、全35名の選手をご紹介しました。
大会情報
Capcom Cup 2019についての情報はこちら
【開催日時】
2019/12/14(土)
午前(日本時間深夜、詳細時間不明)
LCQ(当日最終予選)
2019/12/15(日)
AM2:00~9:00
本戦TOP32→16
AM11:00~PM14:30
SFL日米決勝
2019/12/16(月)
AM2:00~6:00
本戦TOP16→8
AM7:00~11:00
本戦TOP8
※格ゲーチェッカー様参照
【配信チャンネル】
OPENREC(日本語公式)※配信日時は未定
Capcom Fighters JP Youtube(日本語公式)
※SFL日米決勝と本戦のみ ※TwitchのCapcom Fighters JPでの配信は不明
【Capcom Pro Tour公式サイト】
【Capcom Cup 2019公式ページ】
【Capcom Cup 2019 トーナメント表】
以上となります。
生放送は深夜なので無理な方はアーカイブからでも是非。
個人的には本戦もさることながら、たった一人の32番目を決めるLCQが熱いこと間違いないので、これをトーナメント表のsmash.ggと配信を同時に見ながら追いかけるのがオススメです!
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