「一人旅で行く八丈島」東海汽船・温泉・島寿司・ダイビング・ANA……実体験でお届けする失敗しないための八丈島大作戦!(後編)

八丈島2日目

徹底的に島内観光、まずは伝統芸能「服部屋敷」から

ゆっくり眠れてやっと観光モードに突入。
この日は徹底して車を飛ばし島を巡りました。

まずは伝統芸能を見せてくれるという「服部屋敷」。


別に忍者系ではありません。

踊りや太鼓などを見させてもらいました。
これ、定期で朝10時からやってるらしいのですが、この日は自分以外に団体客がいたのでそこそこ盛況でした。

ただ団体客以外には間違いなく自分一人だった。
もし自分一人だったら、はたして演じてもらえたのだろうか。
いや、演じてもらえたとして俺はその状況に耐えられただろうか……。
それだけが心残りではあります。

これだけは逃せない、絶景「みはらしの湯」

次に島を南にぐるっと半周する感じで、名物の「みはらしの湯」へ。



ここの海岸を見渡せる露天風呂は有名です。
そしてポイントは、ここの見晴らしがいい方の露天風呂は、「偶数日:女性」「奇数日:男性」で振り分けられてるんです。
なので、行かれる方は自分の性別に合わせて調整してください。

そしていざ入ると……

絶景!

絶景!

湯で体を温め、海風で体を冷ます、心地よい時間。
さすがに誰もが推すだけのことはありました。

ちなみに施設としては休憩所と飲み物の自動販売機以外は何も無いので、食べ物などは自分で用意しておきましょう。

島寿司ならココ!「すし処 銀八」

みはらしの湯の休憩所から、予約のTELを入れまして。
「ランチの営業してますか?」
「やってますが島寿司がもう残り少なくいですよ」
「一人ですが大丈夫でしょうか」
「ならばいいですよ」
的なやり取り。

ということで、パンフレット等でも推され予約必須とされていた寿司店にお邪魔しました。
いざお店を訪ねると、島の雰囲気というよりは本格的な店構え。


店内も小綺麗で、いかにも寿司店。
島寿司は特に予約制で、着席するとすぐに出してもらえました。

うわ、このヅケ感、てかり感!
シャリとネタのバランスといい、やっぱ寿司屋は違うわ……。

参考までに、スーパー/宿飯/銀八の島寿司を比べてみてください。
(値段も違うし、質が違うのも当たり前なのであくまで参考として。他意はありません)



ご主人に聞くと、ここ数日の時化で島魚を捕る漁船が出てなかったらしく、島寿司用のネタが尽きかけてるとのこと。
運よく自分はありつけましたが、考えてみるとその時化のせいで地獄の船旅を経験したのか。何だか微妙なマッチポンプ感があるなw

ちなみに、島寿司以外に単品を頼もうとしたら「高いけど構いませんか?」ってやたらと気を使ってくれたんですね。
たしかに単品を3つほどで、島寿司1人前くらいの値段でした。

これは後で訪問した郷土料理屋「梁山泊」のご主人が教えてくれたのですが、
・銀八さんはもとは銀座で店を構えていた
・八丈島で店を開き、観光客のために島寿司などのセットはリーズナブルに価格設定
・その代わり単品は築地など遠方からネタを仕入れていることもあり高くなる
とのことでした、納得納得。

なので、訪問される方は島寿司を事前予約して、そのほかも握りのセットなどを注文するのがオススメです。

「八丈島の……」と言えば?

八丈島空港のすぐそばにあるのが「八丈植物公園」。


植物園とか地味で、特に楽しめるわけでも……と思いましたが、南国感を意外に楽しめます。


こんな風景とかね。

それに温室には“ハナ”が咲いてましたよ!

ハイビスカス、生で見るのは実は初めて。チカチカせんかな?

そして、八丈島と言えば、

これは、その……年齢確認ですw

「八丈島のキョン!」、がぎデカのギャグの元ネタですね。


結構リアルに飼育されてて、そこそこ人慣れもしていて愛着が湧きました。

牧場、長友、夕日ヶ丘

ここからさらに急ピッチで、今度は島を北上。
八丈富士の麓にある「八丈富士ふれあい牧場」へ。


ビックリするほど広い敷地に、ただ牛が放牧されているのみ。
GWと夏休み期間は、小屋でジェラートが販売されているらしいです。

そして海岸沿いに車を走らせると、「長友ロード」なる道に到着。

これは、あのサッカーの長友選手がこの坂道で鍛えたとかいう逸話があるらしく。
まあその……裏を返せばそれだけなのですがw

そしてさらに島北部をぐるっと周り、道の脇に突然開けた「夕日ヶ丘」に到着。

1時間ほど日没の風景を楽しんでました。
すごいよね、この頃には島の景観にもすっかり慣れてしまっていたけど、さすがに素人なりに写真を撮らずにはいられなかった。


天から何か降臨してくるんじゃないかと思ったよw

ここも絶対に行くべき郷土料理店「梁山泊」

……と、通ぶって書きましたが、自分は友人に教えてもらいました。
「呑兵衛の終着駅のようないい店だから絶対に行っとけ」と。
そしておすすめメニューも「明日葉入りの何かと、くさやチーズ」と懇切丁寧にアドバイス。

素直にそれに従いました。
注文したのは「明日葉ビール」と「くさやチーズ」です。

明日葉(アシタバ)は房総半島・紀伊半島・伊豆諸島や八丈島特産の植物で、セリ科の植物。
クセが強くて天ぷらやおひたしに調理されるそうです。
この明日葉を粉末状にしたものが伊豆諸島ではさまざまな料理に使われ、今回の明日葉ビールもその一つ。

いざ飲んでみると……

これはもはやビールじゃない別の飲み物!
爽やかで飲みやすく、ビールが苦手な人も間違いなく好きになれる逸品でした。

宿で明日葉茶も飲みましたが、明日葉はクセが強いと言いますが全然感じませんでしたね。
八丈島に来たら明日葉ビールは必ず飲んでください、絶対!

これは他にも堪能せねばとメニューを拝見。
すると、こう書いてあります。

八丈島では酒と言えば「焼酎」のことです。

そこまで言うなら、と普段は飲まない焼酎にも挑戦しよう。
店のご主人にお願いして、それならと定番の「情け嶋」を出してもらいました。
もちろん明日葉茶割で。


ツマミには岩のり焼き。
これは……普段飲まない人間を呑兵衛にしてしまう危険な組み合わせだw

あとは焼酎を楽しみながらご主人にいろいろと話を聞かせてもらいます。

島の人口は7000人くらい。町営住宅の家賃は2万円くらいから、一般的な給料はざっくり20万円くらい。
それでもなかなか島に来てまでバイトをする若者は少なく、全体的に人手不足気味。
夏休み期間だけ極端に観光客が多いオンシーズンで、その時は宿も満室、飲食店も常に予約が必要な状態に。
ゆえに、通は6月や9~10月あたりを狙って島を訪れるとのこと。

そして弾む会話の中で、自分が「島もほとんど観光し終わって、あとはダイビングくらい」と話したら「じゃあ手配しましょうか」と呆気ないくらいの一言が。

今の時間なら、まだ連絡すれば明日の体験ダイビングも間に合うらしく、中年の一人観光客でも問題ないとのこと。
二つ返事でお願いしたらすぐに話を通してくださいました。
しかも宿のシーピロスから歩いて5分の都合の良い「SEADIVE」というお店を紹介してくれ、一気に胸が高まりました。

ダイビングはもちろんやってみたいと思ってましたが、この1月にやっているのか、一人でも大丈夫か、など不安もあり腰が引けてたんですね。

ただ、旅立つ前に整骨院の若い先生に聞いたら
「ダイビングなら腰への負担も軽いし、体をほぐすのにもいいと思いますよ」
と太鼓判も押してくれていまして。

結果的に自分の中で宙ぶらりんになっていたパズルの最後の1ピースが、梁山泊のご主人によって与えられた感じでした。

八丈島3日目

ダイビングに初挑戦

朝は曇天。


前日の話で「ダイビング自体は問題ないですよ、ただ水中は大丈夫だけど外は寒いから、そのつもりで」と言われてました。

まあ、ここまで来たらそんなことは気にしてません。
それよりも無事に自分は潜れるのか、という不安感でいっぱいでした。
自分のダイビングに関する知識は、

はい、「あまんちゅ!」くらいしかありません!
てこがぴかりに導かれてダイビングに挑戦していく姿を「がんばれ、てこ~!」と応援するオジサンでしかありませんでしたw

SEADIVEさんを訪ねると、すでに担当インストラクターの森田さんがスタンバイ済み。


丁寧に一連の流れを説明してくれ、1時間弱ほどの講習から体験ダイビングはスタートしました。

・耳抜き
・呼吸
・ハンドシグナル
・マスクの水抜き

特に初心者で大事なのが耳抜き、不得意な人もいるので最初は練習しながら潜っていきましょうと説明され戦々恐々です。
1m深くなるたびに耳をふさぐ不快感が来るのでこまめな耳抜きが必要とのことでした。

そして呼吸に関して、教本には“絶対に息は止めないこと”と書かれていましたが、森田さん的には「息を吐くのが大切」と言い換えてもらい納得。

そして水に入る前にレギュレーターをくわえて呼吸をすると、口呼吸のみ(鼻呼吸しない)ことに息苦しさと不安を覚えました。
しかしそれも「水に入ると、むしろ息がしやすくなりますよ」とアドバイス。

他にもトラブルに巻き込まれたりパニックになったらどうすればいいか聞いたら、
「手が届くようなら僕にしがみついてください。とにかく僕が何とかします」
とあまりにも頼もしい言葉。
不安がる中年の緊張をほぐしてくれましたw

講習が終わると、用意してもらったダイビングスーツに着替えます。


機材もそろえてくれるし、マスクも目が悪い自分のために度付きレンズでバッチリ。
その他にも本来なら細かい準備や確認が必要なところも、森田さんがフォローしてくれてるのが分かりました。

そうして準備完了していざ出陣。
向かったのは車で10分ほどの八重根港でした。どうやら基本のダイビングスポットのようです。

※ここからしばらくは、後で森田さんに送ってもらった水中写真以外に写真は撮れませんでしたので、あまんちゅ画像で代用させていただきますw

潜水に際しての指示を受けながら、森田さんが用意した

ロープ付きの浮き輪に捕まります。

そして少しずつ海に顔を付けて潜り、呼吸と耳抜きに挑戦します。

すると、耳抜きが……できた!

呼吸は……

あれ、たしかに自然と口呼吸ができる!

マスクの水抜きも……

ッケイ!

どうやら自分が大丈夫そうと察した森田さんは、マグネット式のミニホワイトボードで指示しながら、僕を海中へと導いてくれました。

海中では姿勢を保つのが難しく、事前に教えてくれた通りに海底の岩に捕まりながら移動します。
慣れくるとフィンでの移動もできるようになり、森田さんのハンドシグナルも自然と理解できるようになりました。

そして、指さされた方向を見ると……ウミガメ!
何でこんな近くにいるの? ダイバーが来ても全然逃げないんだけど!?

森田さんが水中カメラを構えてるので自分も何とか移動して……

パシャリ!(これは本物の写真です)
写ってる自分は見苦しいですが、ウミガメの優雅さには魅了され続けました。

もう口呼吸は当たり前、深くなると発生する耳への圧迫感も、そのたびに耳抜きをする余裕も生まれます。
あとはもう、イバラカンザシ(クリスマスツリー・ワーム)を見付けた森田さんが、それをつまんで見せます。すると、びっくりしたイバラカンザシがヒュっと体を引っ込める姿がコミカル!
イカの子供たちが横を通り過ぎ、

魚たちが岩の苔をついばむ様子もゆっくりと観察できました。

もう、あれだけ不安だったダイビングが今では楽しくて仕方がない!
森田さんの指示で陸に上がった時は、「あれ、もう終わり?」と思うくらいでした。

帰りの車中でいろいろ聞くと、潜っていたのは20分弱。
水温や海のコンディションを確認しつつ、調整してくれたそうです。
他にもダイビングのいろんな仕組みや逸話を聞きながらの帰り道は、「もう一度潜りたい!」という思いを一層掻き立ててくれました。

自分が伊豆半島にはよく行っていた(以前の会社の保養所があって、あまんちゅの聖地巡礼してたというのはナイショ)なんて話をすると、森田さんも元は伊豆で潜っていたらしくダイビングスポットをいくつも教えてくれたり。
最後まで森田さんの「ダイビングを良い体験にしてほしい。また潜ってほしい、仲間になってほしい」という思いが伝わってきて、胸が熱くなりました。

ためらう自分を導いてくれた梁山泊のご主人、そして完璧なインストラクションをしてくれた森田さんに心から御礼申し上げます。

残りの島観光を駆け足で

残りの時間は、名残惜しむように島を駆け巡りました。

まずは島一の展望が見られる「登龍峠(のぼりゅうとうげ)」。

そして島の物産品を購入できる「えこ・あぐりまーと」。

森の奥深くにあり、滝の裏側をあるく可愛い「裏見ヶ滝」。

そして、みはらしの湯に並ぶ温泉&海岸スポット「足湯きらめき」。

ここからの景色では、運が良いとザトウクジラの群れが見えるらしいですがこの日はその姿は無し。
でも、足湯で疲れを癒しながら海風に吹かれて景観を楽しむ。


何時間でもここにいられる。
いや、ここにいたいし、いさせて欲しいと思う時間でした。

八丈島4日目、帰宅

帰りは飛行機

最終日、朝の飛行機で帰宅です。
名残惜しいことしきりで、明日葉茶で最後の一服。

宿をチェックアウトし、レンタカーを返して空港まで送迎してもらいます。

八丈島空港は、やはり可愛い空港です。


少し高台に登れば建築物から滑走路まで一望できるくらい。
往路復路それぞれ1日に3便出ていて、片道50分の短い旅となります。

搭乗してからも名残惜しく何枚も写真を撮りつつ。

機内はwi-fiも使えてのんびりtweetしてたら……

もう羽田に着いちゃいましたw
何だよ、50分ってあっという間じゃん!
何だったんだよ、行きの10時間の地獄の船旅は!?

これはもう……

・是非ともワイルドな船旅を楽しみたい
・1円でも旅費を節約したい
・自分にはお金よりも時間がある
・俺は絶対に船酔いしないマン

という人以外は、僕は飛行機をオススメします。
体力に自信がない人は本当に飛行機にした方がいいです。
東海汽船さんゴメンナサイ。でも、暁丸やさるびあ丸をディスる気は毛頭なくて、島への物流も担っている大切な交通網だということは分かっているつもりです。

まとめ

こうして自分の八丈島の旅は終わりました。

往路の船旅こそ地獄でしたが、あとは幸せな体験ばかり。
また行きたいと思わせるシーンの数々でした。

当時のリアルタイムtweetは「#八丈島大作戦」とタグを付けてます。

こんなタグは他にないでしょうから、興味がある方は「#八丈島大作戦」でTwitter内を検索してみてください。

最後に、利用施設や飲食店などのリンクを掲載しておきます。

宿泊先:リゾート シーピロス

東海汽船:八丈島案内

藍ヶ江水産:くさや定食、水産物加工・販売所

パチスロ ウェーブ

服部屋敷:伝統芸能紹介

みはらしの湯

すし処 銀八

八丈植物公園

八丈島郷土料理 梁山泊

八丈島ダイビング SEADIVE

物産店 えこ・あぐりまーと

足湯きらめき

ANA:八丈島特集

ビッグホリデー:八丈島ツアー

以上、八丈島に関する情報はwebにもたくさんありますし、現地にもたくさんのパンフレットがあります。
それに観光施設や飲食店で聞けば、いくらでも教えてくれること間違いなし。
東京から1時間で行ける南国、是非ともお勧めします!

最後に八丈島MAPを貼ってお別れです。
みんなも是非行ってみてね!


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